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野の変(いくののへん)
幕末、尊王攘夷派の挙兵事件。☆☆◎吉原市史 上中下3冊揃 富士市史編纂委員会 静岡県富士市。但馬地方の豪農、中島太郎兵衛や北垣晋太郎(国道、のち京都府知事)らは農兵組織を進めていたが、文久三(1863)年八月十八日の政変後、京都を逐われた平野国臣らが加わり、天誅組と呼応した討幕挙兵を画策。0016825 平賀源内全集 全2冊 平賀源内先生顕彰会。七卿落ちの公家沢宣嘉を擁立し、長州からの脱藩士河上弥市らも加わった。0011076 良品 補修 殉難録稿 宮内省臧版 マツノ書店。
天誅組は壊滅し、挙兵をめぐって対立があったが、十月十二日に生野代官所を占拠した。0019333 宇久町郷土誌 長崎県北松浦郡 昭42 正誤表付。豪農に率いられて農民二千人が参集。(全集)韮山町史 全12巻16冊揃 附図 静岡県伊豆。しかし周辺諸藩の兵に包囲され、十月十三日には沢以下幹部の多くが脱走。姫路藩御船手組 改訂・増補版 下里静 姫路藩 御船手組。残留した河上らも農兵から反撃されるなどして壊滅した。国史大辞典 第5巻。その後、農兵は豪農を打ちこわした。国史大辞典 第6巻。(岩波日本史辞典より)
『生野義挙と其同志』 略目次
第1章 序説
第2章 義挙の中心勢力
第3章 農兵組織の運動
第4章 八月十八日の政変
第5章 但馬の農兵召募
第6章 挙兵計書の準備
第7章 顔見世狂言の手筈
第8章 出石の二柱石
第9章 三田尻脱出の澤卿
第10章 総帥澤宣嘉卿
第11章 挙兵論と挙兵中止論
第12章 生野陣屋の占領
第13章 生野本営の破陣
第14章 妙見山下の碧血
第15章 千町峠の澤卿一列
第16章 前木一列の山崎落
第17章 美玉三平及太郎兵衛
第18章 旭建及多田彌太郎
第19章 平野國臣の一列
第20章 川又左一郎の一列
第21章 伊藤龍太郎の事変
第22章 姫路街道の犠牲
第23章 原六郎と太田二郎
第24章 甲子兵燹の餘焔
第25章 生野破陣の直後
第26章 豫州亡命の澤卿
第27章 長州潜居中の澤卿
第28章 但山播水有生色
▼引用書目
▼略年表
▼澤宣嘉卿略年譜
▼付録 ①夢のなごり ②香川津孝子伝 、③教民の詞 ④民の手ぶり
本書、初版刊行時のパンフより
▼今や澤宣一、望月茂両君によりて、本書が刊行せられすでに世間に極めて評判高くして、事実の真相が未詳であった生野銀山における一挙が、分明となったことは、我らにとりて会心事の一つである。0028893 蒙賊記 全5冊揃 石川真 圓方軒蔵板 安政5年 色刷り・絵入り 蒙古 元寇。
(中略)あるいは義挙有志の武勇伝もあれば、銘銘伝もあり、いわゆる事実は小説よりも奇なりとの場面も、本書を通読すれば一切ならず出会する。金沢文庫の研究 関靖 著 大日本雄弁会講談社。我らは実に著者の苦心を諒として、我ら維新回天史の研究者に、好資料を寄与したるを感謝する。0010981 生写真卒業アルバム 三重高等農林学校 三重大学農学部。(徳富蘇峰)
▼澤・望月両君の共著せる『生野義挙と其同志』は、すこぶる浩翰にしてその搭載するところの材料は、はなはだ多量豊富なり。馬路村史 高知県。而して群籍論考の工夫と、遺蹟探詠に尽くせる労力とは決して尋常人の及ぶところにあらず。相田二郎「日本の古文書」上下2巻セット。書中に引証せられたる諸文書には往々珍篇奇什にして、容易に得難き貴重品文少からずとす。0017351 姓氏家系大辞典 全3冊揃 太田亮 角川書店 昭和51 6版。これ余の最も感服するところにして、かつその精力の強盛なるに驚愕する所以なり。0023267 湯浅倉平 林茂 湯浅倉平伝記刊行会 昭和44年 宮内大臣。
著者は、感心にも当時志士が苦忠の義跡を詳細に探検し、専心奮発、殊に健脚千里を極め、雄筆万紙を費やして、よく深遠の研究を完成し、ついにこの巨冊を刊行せられたり、結局、義挙の本精神を詳しく表顕している。(大型本)国際写真情報 1959年(昭34)・1960年の内の二十冊。いやしくもこの書を読める江湖の諸君子、必ずや余とその感を同じくするもの多からん。0018560 修補 殉難録稿 全3冊揃 宮内省蔵版 吉川弘文館 昭8。(長州 村田峰次郎)
▼非常時の掛け声に終始した昭和七年悼尾の好出版としての『生野義挙と其同志』は何分八百頁の大著で、大晦日の一日とうとう除夜の鐘を聞くまでつい一気に読過してしまったほどの感興が巻中に横溢している。列伝叢書5 続 女人人国記 関西・東北北海道・中国・北信・四国編 板谷英世 大空社 リサイクル本 宅急便コンパクト匿名。 (中略)七十年前、桜痴居士の史筆を借りて言えば「生野の義挙は東大和の天誅組のそれとともに、たとえマッチの火にも過ぎなかったほどのものであったとはいえ、やがてその導火線の走るところ倒幕の大火団となって爆発した」のである。刀剣鑑定のきめ手 柴田 和夫 (著)。 本文二十八章百二十六余節、厖然たる叙事の絶頂は、いうまでもなく澤宣嘉卿を首領とした平野国臣以下の義徒が、文久三年十月、僅々三日間の「生野義挙と其同志」代官所における活劇そのものであるが、しかし、事ここに至るまでの経路および破陣後の推移は、この活劇を如何にも安々と会得せしめるために乱麻の如き朝幕諸藩の関係に運動の舞台となった但馬そのものにおける背景を精叙し、やがてまた、その一党、殊に宣嘉の動静を微細をうがって歴叙している。「年報 近代日本研究4 1982 太平洋戦争 ー開戦から講和までー」近代日本研究会 山川出版会。それには一時の流行である幕末、維新物の講談におけるあまりにも白々しい出鱈目は微塵にも見出されぬ。0010884 復刻 東行先生遺文 上・下 2冊。
著者の一人、澤宣一氏は宣嘉卿の孫として前後七ヵ年を述作に費やし、播但に三回、作州に一回義徒の跡を尋ね、伊予、長門にも渡って苟も史料と称するものはことごとく掌中にし、維新史料編纂局その他の官署に採訪し「燕居自蔵」の如き遺録を綱本とし、田中光顕伯の精神的指導をも受けられたという。0017224 九州文化大観 皇紀2600年記念誌 日本文化研究会 昭15。全く、尋常一様の売文業者のよくするところではない。楓軒文書纂 上中下 3冊。 それは巻末に附載された引用書目を通覧しても如何に博覧傍証の限りを尽されたかが知られる。金沢文庫の研究 関靖 著 大日本雄弁会講談社 1951年。かくのごとくして私は本書の行文叙事を云々する前にこの熱心なる多くの条件を具備して出現した大冊が、読者を魅了する理由を十分に認めることが出来ようと思う。0017499 日向郷土史料集 1-6 6冊 昭36-38 裸本 宮崎県。(朝日新聞 牧野信之助)
史料で築いた紙碑
一坂 太郎
昭和七年出版の沢宣一・望月茂共著『生野義挙と其同志』は、八百頁近い大冊である。大正震災志写真帖 内務省社会局編 大正15年 岩波書店。文久三年(1863)十月、表面上は僅か三日で決着がついた一つの事変にかんし、七十年後、これだけ詳細な記録が編まれた事実に、驚かずにはいられない。国史大辞典 第7巻。これを著者は「殉難志士の為に、豊墳高碑を建つるよりも、更に一層有意義な事である」と述べている。満州中央銀行史 : 通貨・金融政策の軌跡。
まず圧倒させられるのは、七年の歳月を費やし、何度も現地に足を運び収集したという膨大な史資料の数々だ。浅草弾左衛門 関東穢多頭と江戸文化 同和文献保存会。それは挙兵に参加した者たちの公私にわたる文書であったり、幕府側の記録であったり、関係者の談話であったりする。日本近世商業史の研究。昭和初期には、まだこれだけの質量とも豊かな幕末史料が残っていたのだ。0017418 全国六・三制義務教育の成立 森秀夫 時潮社 昭62初版。周知のように生野の挙兵には、七卿のひとり沢宣嘉を擁した奇兵隊総督・河上弥一(南八郎)をはじめ白石廉作、伊藤百合五郎、長野熊之允、和田小伝二、小田村信之進、下瀬熊之進、井関英太郎らが隊を脱し参加した。国史大辞典 第10巻。
ところが幕命により近隣の出石藩や姫路藩が追討に動くや、挙兵側は農兵二千が離反して内部分裂。国史大辞典 第13巻。追い詰められた河上は「議論より実を行へなまけ武士、国の大事を余所に見る馬鹿 皇国草葬臣南八郎」と高札に記し、他の隊士と共に自決する。0015758 長崎県警察史 上・下・第三巻 3冊揃 長崎県警察本部。
地元民から人気のあった河上は、死後も「八郎サン」として大切に祭られ、その墓所には参拝者が絶えなかったという逸話も興味をひく。0018585 福岡県史資料 13冊 名著出版 昭47-48。しかも本書はこうした後日談ひとつでも、河上が自決した山口村の役人口上書や、風説集といった当時の史料を引用し、三頁にわたって実証的に、丁寧に解説する。0020012 大日本陸軍写真大観 斉藤與次郎。
生き残り、高杉晋作の紹介で長州集義隊に身を寄せた但馬の農民太田二郎(西村哲二郎)の最後も、印象に残る。0015936 復刻 久留米小史 全10冊(全22巻)揃 戸田乾吉 昭和49年。太田は河田左久馬に頼み、切腹の作法を習っていた。陸軍主計團在郷者名簿 昭和7年調。ところが慶応二年(1866)七月、同志のひとりが隊規を破った責をとり、本当に二十三歳で切腹してしまった。0018070 神戸貿易新聞 宝玲叢刊 全2巻揃 明治11年 本邦書籍 昭55。本書では淡々と事件の経緯を史料を並べ追い、ついには郷里に残っていた「彼の最後の手紙」まで見い出し、全文を掲げる。0018421 政議 第1-5号 政議社 和田彦次郎 井上角五郎 明25。そうして「二郎の志、憐れむべしと難も、長人間に但馬農民の義烈を発揚したる一点に於て、彼の死も亦徒労ではなかつた」と、哀悼の辞をもって、しめくくる。地域社会の展開と幕藩制支配。まさに「紙碑」と呼ぶに相応しい史書だ。0012554 人絹年鑑 昭和12-16年 5冊 岩永裕吉 同盟通信社。
また本書後半を占める、四国を経て長州に潜伏し、維新を迎える沢の逃避行も、他の文献では余り知ることのできない史実である。図説下関の歴史。
このように本書は長州幕末史を補う、奇兵隊「外伝」としての内容も備える。佐久間象山岩波版 復刻増訂版 宮本 仲 幕末維新。今回、山口県のマツノ書店から七十年ぶりに復刻される意義も、まずこのあたりにありそうだ。0010289 長谷川東州 読外史余論 1ー2 2冊 紀伊国屋源兵衛。
『生野義挙と其同志』について
このたびは予想以上といおうか予想通りといおうか、多くのご予約 を賜り、まことに有難うございました。川辺遺跡発掘調査報告書 本文・図版 和歌山県文化財センター 編 川辺遺跡。おかげさまで 「三百部限定 「四百五十部限定」にさせて頂きました。0013915 良品 門司郷土叢書 全10冊 吉永禺山 中山主膳。 これが右上がりのときで したら、喜んで「お返しの値引き」などさせて頂きたいところですが、 出版絶不況の現在、小社でも「ほっと一息」 つくのがやっとで、その ゆとりは全くありません。近世史用語事典 直, 村上。 どうかお許し願います。昭和16年[神奈川県学校便覧]国民学校青年学校中学高女実業学校他。
お探しの方、お好きな方いかがでしょうか。●新日本史大系●全7巻完結●朝倉書店●国家の生成古代社会中世。
中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。沖縄。外箱小傷、小汚れ程度で特に目立った傷や汚れはありません。算術予習書。ご理解の上、ご入札ください。●シンポジウム日本歴史●4律令国家論●律令継受過程律令法行政。もちろん読む分には問題ありません。赤松俊秀教授退官記念国史論集 京都大学赤松俊秀教授退官記念事業会。501403新
できる限りスムーズな取引を心がけておりますので、落札後2日以内にご連絡頂きますようお願い致します。義民伝 市原清兵衛 嵐瑞澂。
評価が悪い方からの入札は固くお断りします。佐佐木高行家旧蔵書目録 : 國學院大學図書館所蔵 國學院大學 編 汲古書院 2008年3月 函付。評価の悪い方が入札された場合には予告なく削除する場合があります。本町遺跡 本文・図版 姫路市文化財保護協会。
細部に至るまではチェックしておりませんので、書き込みや蔵書印等ある場合があります。美品 戦争責任 単行本 1985/7/15 家永 三郎 岩波書店。ご理解の上、ご入札ください。0023516 郵便規則罰則及貯金預規則 京都府布令書 太政大臣・三条実美 京都府権知事・植村正直 明治9年 79丁 郵便史資料。
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